~ わたしの好きな海外ドラマ ~ 「家族」


私の好きな海外ドラマ・・・・嫁女が「BONES(ボーンズ)」や「BURN NOTICE(バーン・ノーティス)」が好きで、

よくビデオを借りてきてたので、一緒に観ていましたね~。


簡単に説明すると、複雑な家庭環境で育った才媛の法人類学者が、殺人事件を解決しながら「人間性」も取り戻していく話とw、

CIAをクビになったスパイが、民間人として仕事を請け負いながら復職しようとする話ですw


BONES」、登場人物が奇人だらけながらw、ちょっとステレオタイプというかw単純過ぎるかな~と感じることが多くw、

個人的には小道具(骨、死体等w)のリアルさや、タマラ・テイラー演じるカミール・サローヤン所長の魅力で補われてる感じですねw

手塚治虫の漫画「どろろ」を、現代アメリカの法医学研究所を舞台に焼き直したらこうなる?という気もしますw


BURN NOTICE」は、スパイの過酷な日常設定、こちらも銃や爆弾等の小道具のリアルさw、モヒート大好きのサムw、

元IRAのフィーの魅力かな・・・・と。



ウチの嫁女は「HEROES(ヒーローズ)」も大好きで、BDを全巻持ってるようです。

超能力を持つ「能力者」達の群像劇ですね。

このドラマのメインは、サイコのサイラーが人間性を取り戻していく話だと思うんですが、チアリーダーのクレアが、いろんな事件に

巻き込まれつつも成長していき、最終的に「能力者」として胸を張って生きていこうとカミングアウトしちゃう話でもあり。


ただ、ヒロ・ナカムラの相棒、アンドウ・マサハシ君の名前w台詞の日本語のインチキ臭さw、

ヒロの親父・カイトのステレオタイプっぷりw、ハイチ人を名前で呼ばないアメリカ人の傲慢さ?がw、

どうも感情移入しづらいところか・・・・?とw



結局は、「X‐ファイル」になってしまいますw

わたしの好きな映画で、感じる魅力について書いていますので、これ以上は書きませんが、

上記のドラマも含め何故そのドラマが好きになったか考えてみると、

その理由として、感情移入できる登場人物がいる、そして、タイプの女性がいるw

この2点はどうも間違いないように思いますw




これらのアメリカ製ドラマを見ていると、本当にアメリカ人とその家庭って、色々大変なんだな~と感じますw 

まあ、日本人も似たようなものかもしれませんがw


近世文化史が専攻の法大総長・田中優子氏が、

「近世の人々の生き方を考えると、現代人は『エゴ肥大症』に罹っているんじゃないか?

 学生達が書いた履歴書の自己PRを読むと、書いていて自分で恥ずかしくならないの?と思える」

と書いていましたがw、アメリカ人はまさに、その代表選手のような印象がありますw

日本の学生の場合、「『マニュアル』を参考にして自己評価しなさい、そうしないと受からないよ」と

就職斡旋産業の大人達がそそのかすから書いてるだけでw、本気でそう思って書いてる子って少数派のように思いますがw、

ま、公私共にあまり若い子達と接する機会がないので、実態はよく分かりませんw


「エゴ肥大症」・・・・、仏典には「人間は(縁に触れて)1日に84万回心が変わる」とあり、

そんなもんにイチイチ全部付き合ってたら身が持たんやろ・・・・?個人的には思いますがw

そういえば、高校生の時分から「個性を出そう!」とか思ったことがなくw、

何かで「遺伝子レベルでは、みんなとっくに個性的」という一文を読みw、「ならいいやん」で済ませた記憶がありw

ま、こんな文章を連続でアップしてみたりとw、日本社会の中では逆にw、

かなり「個性的」な「マージナルマン(周縁の人)」として生きてきたのかもしれませんがw


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(愛媛県宇和島市 遊子水荷浦の段畑 本文とは直接関係ありません)


アメリカ製ドラマを観ていてふっと思い出すのが、フランスの家族人類学者、E・トッド氏の学説です。

トッド氏は歴史人口学者でもあり、世界各地の伝統的な農村の家族形態を8つに分類し、その分布を世界地図へ落とし込む

作業をしていたところ、偶然あることに気付きます。

ある家族形態が多く分布している地域は、ほとんどが社会主義国になっている、と。


それから、「それぞれの家族構造がいかなる気質、心性を産出するかを検討し、近現代のイデオロギー現象をもそれで説明できる」

「しかも共産主義や自由主義という現代的イデオロギーだけでなく、イスラム教やインドのカースト制といった伝統的文化ないし慣習も、

現代に存在し機能するイデオロギーとして捉えよう」(「世界像革命」より引用、以下も同じ)と学説を発表します。


家族形態8種類全てを挙げると相当長くなるのでw、日本人とフランス人、アングロサクソンの家族形態を挙げてみます。



まず日本人は、「直系家族」に分類されます。

ヨーロッパでは、ドイツ圏(オーストリア、スイスのドイツ語圏も)、スェーデンとノルウェーの大部分の他、西ヨーロッパでは

最大の分布を示し、アジアでは日本と朝鮮半島に分布しています。


「この家族型においては、子供のうち跡取りは成人し結婚したのちも親の家に残り、やがてすべての遺産を相続する。

 他の子どもは成人すると家を出て、(中略)他の場所で生活の道を見つけなければならない」


「この家族構造においては、親が子供に対して長い間、権威を揮うのであるから、親子関係は権威主義的であり、

 兄弟関係は不平等主義的である」


「この家族制度の下で生まれ育った者は、権威と不平等という価値を無意識のうちに内面化する。さらに兄弟は不平等で

 異なるものであるという確信は、人間とは不平等で異なるものであり、諸国民も不平等で異なるものであるとする、

 無意識の『先験的な形而上学的確信』へとつながる」

としています。


トッド氏は更に、「移民の運命」という著書の中で、何故ドイツ人がナチスを支持し、ユダヤ人大虐殺にまで至ったかを、

時代背景とこの家族制度で分析しています。


ジャーナリスト・魚住昭氏の「わき道をゆく」(現代ビジネスHP)第七十三回「アンネと難解な本の関係」から引用しますと、

「この家族システムが育むのは権威と不平等。人々は、人間は互いに平等ではなく、『差異』があると信じる価値観をすりこまれる。

 トッドの分析のキーワードはこの『差異』という言葉だ。

 トッドは、ドイツ型家族システムは『差異を作り出すけれども、差異を好みません。このシステムの中には一種根本的な矛盾が

 存在するのです』と述べている。

 根本的な矛盾とはどういうことか?

『兄弟間の差異化は無意識に対して、人間は互いに異なるものであり、分離されていなければならないと告げる。

 しかし父親の権威は無意識に対して、人間は何らかの中心的権力に従わねばならず、それゆえひとつにまとまっていなければ

 ならないという観念を押しつける。この根本的な矛盾が生み出す緊張は時として(中略)排除 ないし絶滅の差異主義(を生む)』

 つまりドイツの家族システムが育んだ無意識は、自ら作り出した差異に耐えきれなくなり、時にその対象を排除・抹殺しよう

 という衝動に駆られるというのである。

 トッドは、ナチスのユダヤ人絶滅の企てが可能になった背景として19世紀ドイツで盛んになった権威主義的教育イデオロギー

 (身体的規律と剛直の強調。スパルタ教育)により家族内の権威がヒステリー的に高まったことなども挙げる。

 それらの根本にあるのもまた、矛盾と緊張をはらむドイツの直系家族システムだ。

 ここまで来れば読者諸兄はもうお気づきだろう。そう、日本の伝統的な家族システムもドイツと同じ直系家族である。

 父親の権威は絶大で、家督を相続できるのは長男だけだった。

 トッドの立論が正しければ、自ら差異を作り出しながら、差異を憎むという矛盾と緊張をはらんだ無意識が、

 私を含めた日本人に根強く残っていることになる。」



フランス人(パリ盆地を中心とする北フランス)は、「平等主義核家族」に分類されます。

西ヨーロッパでは、北部沿岸部を除いたイベリア半島の大部分(ポルトガルとスペイン、いわゆるラテン)、イタリアの北西部と

シチリアを含む南部、ポーランド、ルーマニア、ギリシャに分布し、ラテンアメリカ諸国もコロンブスのせいで総じて

この家族型だそうです。


「子供は成人し、結婚すると親の家を出て、独立の世帯を構える。親が死ぬと、遺産は子供たちの間で平等・均等に分配される。

 親の生前に何らかの贈与がなされている場合は、それも厳密に計算される」


「この家族構造においては、子供が結婚とともに家を離れて独立するのであるから、親子関係は自由主義的であり、

 遺産は均等配分であるから、兄弟関係は平等主義的である。この家族構造の下で生まれ育った者は自由と平等という価値を内面化する」


「フランス大革命が、自由と平等の理念を掲げたのは、それがまさに革命の根拠地たるパリ盆地の農民たちの家族制度に

 根差した価値に他ならないからである」


「兄弟の平等の確信は、人間というものは平等にしてどこでも同じであるという、普遍的な人間の観念を産み出す(中略)

 それはさらに諸国民は平等で同様のものであるという『先験的な形而上学的確信』へと繋がっていく。肌の色の異なる人間も

 分け隔てなく受け入れる、人種差別感の少ない鷹揚さという明るい側面と、尺度に合わない者を『非人間化』してしまう暗い側面とが、

 混在することになる」

としています。



アングロサクソンは、「絶対核家族」に分類されます。

これはヨーロッパ特有の形態で、イングランドの大部分、オランダの大部分、デンマークの大部分、ノルウェー南部の

デンマークの対岸に当たる地域、フランスのブルターニュの大部分、そしてヨーロッパの世界進出と植民地活動の結果、

アメリカ合衆国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカが主な分布になっています。


「子供は成人し、結婚すると親の家を出て、独立した世帯を構える。また遺産相続は主に遺言によって行われ、相続者間の平等は

 あまり考慮されず、親は自分の好みと意志を主張することができる。(中略)この家族構造における親子関係は自由主義的であり、

 兄弟関係は平等に対する無関心を特徴とする」


「早くから子供の独立を促すこともこの家族制度の特徴で、イングランドでは古くから、子供を他家に奉公に出す

 『送り出し』と呼ばれる制度があった」


「この家族制度の下に生まれ育った者は、自由という価値を内面化するが、平等にはあまり関心を払わない」


「平等とは無縁の自由の観念の顕現の例(中略) 例えば議会制民主主義の祖国と目されるイギリスで、政治的平等原理の表現である

 普通選挙が実現するのは、フランスに遅れること70年、ドイツに遅れること47年の、1918年という事実、

 あるいは総得票数で劣る政党が比較多数の議席を獲得することに対する無関心(1951年の総選挙)」


「この家族構造は、兄弟の平等に無関心で、差異を当然視することから、人間は互いに異なるものであり、諸国民・諸民族も

 異なるものであるという無意識の『先験的な形而上学的確信』を産出する」

としています。


この家族形態の特徴として、「世代間の断絶」も挙げられています。

また、言語学では「中央(大陸)で発生した言葉(文明)が辺境(周縁)に伝わる傾向があり、中央ではとっくに無くなった言葉が

辺境の地に残ることがある」という分析があり、この家族形態も中央(大陸)では廃れた古いもの、「原始的」なものではないか、

という分析もなされています。

一見「近代的」「先進的」とされているものがw、実は「野蛮」なものかもしれない、とw




トッド氏によると、この学説、イギリスやフランスの学者達からは「決定論」として受け止められ、「人間は自由だ!家族形態なんかに

左右されてたまるか!」と反発されることが多いそうですw

トッド氏に言わせると、「『自由強迫症』(人間は自由でなければならない、という強迫観念)に罹っているように見える」とw

一方、ドイツや日本では関心理解を示してくれることが多いそうで、その理由として、経験主義、「経験則」を重視する文化が

あるからではないか、と分析しています。

たしかに日本では、「人間って、そういうとこあるよね~」と受け入れらやすい気がしますねw


トッド氏の生い立ちや家族、来歴を見ると、彼が「一般的なフランス人」ではなく、ある意味「マージナルマン(周縁の人)

だったことも、これだけ斬新な見方が出来た背景の一つじゃないかと感じます。




エゴ肥大症」「世代間の断絶」「自由強迫症」、これらはアングロサクソン社会に限らず、日本社会も直面している感が強いですがw、

アングロサクソン的価値観やグローバリズムを鵜呑みにせずw、経験則や社会史、民衆史観等で捉え直す必要があるな~と、

アメリカ製ドラマを観ながら感じます。


ちなみにアングロサクソンの成功観って、「出来るだけ早く一発当てて、後は悠々リタイア!」っていう印象が非常に強いんですがw、

江戸時代から続く日本の老舗の成功観等の方が、「売り逃げ」して逃げ回ったりw妙な理屈をつけて自分を「免罪」しなくて済みw、

日々健やかに充実して生きていけるように思えてしまうのは、私が日本人だからでしょうかね?w



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by syotikure | 2018-02-10 02:50 | 趣味(その他) | Trackback | Comments(0)
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