奥本さんの奥様に、この後の予定を聞かれ、特に何も決めてなかったので、 瀬戸内海でも眺めて、それから伊丹空港に向かおうかと思っていますとお伝えすると、 「時間があれば、近所の閑谷(しずたに)学校が良い所だから、見ていかれるといいですよ」 と教えて頂いたので、折角なので寄ってみることに・・・・。 奥本さんのお宅から車で10数分、山陽自動車道の下をくぐった山の中に、その学校はありました。 ![]() 1670年(寛文十年)、備前藩主池田光政が庶民教育を目的に開いた学校で、藩営の庶民教育学校としては日本最古だそうです。 大原孫三郎、備前焼の人間国宝・藤原啓、作家・正宗白鳥、童謡「赤とんぼ」の作詞者・三木露風などもこちらの出身だそうで、 それぞれ経歴が書かれた看板が立っていました。 こちらが校門。 扉の開閉する際の音から、「鶴鳴門」とも呼ばれているそうです。 ![]() 実はこの閑谷学校、屋根瓦全て、備前焼なんだそうで。 実に見事な色合いでした。 ほとんど狂いのないように見える、このほれぼれするような瓦屋根のカーブ・・・・。 ![]() 撮っている時はよく判りませんでしたが、かなり手が込んでいるようです・・・・。 ![]() それにしても、鯱から屋根瓦まで、いい色合いです・・・・。 刺すような日差しの下、一時ぼーっと眺めていました・・・・(笑。 東に隣接している神社の備前焼の瓦には、池田家の家紋である蝶の模様が入っていました。よく見ると、割れたところが継いであり・・・・。 パッと見では判らないところにも、しっかりと手が入れられている感じでした。 ![]() 旅行・温泉 こちらが国宝に指定されている、入母屋造り、錣(しころ)葺きの大屋根を乗せた講堂です。 一旦こけら葺きの屋根を作った上に、垂木ごとに漆を塗った一枚板を張り、その上に備前焼の瓦をのせているそうで、 手の込んだ作りです・・・・。 この敷地内の他の建物は、ほとんどが重文指定されているそうで。 ![]() 驚いたのは、床全面が漆拭きになっていること・・・・。 ![]() 通常は立ち入り禁止になっていて、特別な時だけ靴下を二枚履きにして入るそうです。 それにしても、当時はどうやって管理していたものか、毎回膝行していた訳でもないと思いますが・・・・(笑。 回廊の障子の枠には重厚な材料が使われ、柱も太く、手の届く範囲はしっかり磨き込まれている、といった印象でした。 ギシリとも鳴らない床板、一体どれぐらいの厚みがあるものか・・・・。 開き戸にも分厚い板が使われ、重厚そのものでした。その重みに感心していたら、国宝だったことを思い出し(笑、間髪入れず係のおじさんから注意を受け、後から嫁女にも叱られ・・・・(笑。 思わず触れてしまう質感って、あるもんですね・・・・。 瓦の下の板が腐りにくいよう、排水用の陶管が備え付けられていて・・・・。一国の教育の拠点として末長く使えるよう、創意工夫が凝らされている印象を受けました。 ゆるやかな曲線が見事な石塀。高さと奥行きが140~150cmもある、重厚な作りです。 「切り込みはぎ式」と呼ばれる精巧な石組みで、雑草などが生えぬよう、内部に洗浄した割栗石が詰められているという手の込みよう・・・・。 1701年(元禄十四年)に完成、敷地を一周し、渓流に沿い山腹を巡って全長765mあるそうです。 見ていて気持ちがいいぐらい、スパッ!と角と平面が出されていました。昔の石工の技術、すごいもんです・・・・。 当初は寄る予定もなかった閑谷学校でしたが、お勧めどおり来てよかったと思っています。 建築関係の知識が無い者にも解る圧倒的な質感と、340年前から守り続けられている強い意志を感じました。
by syotikure
| 2010-08-11 21:35
| 旅
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