カテゴリ:磁器( 10 )

連休の旅-4 ~ 波佐見焼 ~


道雪窯を出た後、どこかで6寸ぐらいのちょっと深めの皿を買って帰ろうか、ということになり・・・・。

車を走らせていると、嫁女が道沿いで「チャイナ・オン・ザ・パーク」という看板を見つけ・・・・。
何があるんだろうと、とりあえず行ってみたところ、大きな工場の敷地内に洒落た建物があり・・・・。
深川製磁という会社で、館内の女性の話では初代社長の名前から「忠次館」と名付けられ、ギャラリーとして平成元年にオープンしたそうです。
設計家は教会をイメージしたそうで、入口の形や鉄製のドア、1Fフロア正面の暖炉など、凝った造りが随所に見られました。
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e0071319_2054237.jpg入口の前には、こんな小洒落たものもあり・・・・。


中の作品は、数千円から3ケタ・4ケタ台の大物まで多種多様・・・・。
ただ、日常でチャーハンなどをレンジで暖めるのに使えそうな皿は、ちょっと見つけられませんでした(笑。

「チャイナ・オン・ザ・パーク」を出て車を走らせていると、また嫁女が道沿いに大きな看板を見つけ、何かあるかなと小高い丘を上がっていったところ、
広い駐車場と体育館のような建物が建つ「歴史と文化の森公園」という所に迷い込み・・・・(笑。
せっかく上がってきたので(笑、そこで掃除をされていた方に、地元の人はどの辺りで食器類を買われているかうかがうと、
「地元の者はほとんど窯業に従事しているので、自分で作ったもの、勤めている窯元・会社のものを使ってますわね。
 後は、波佐見辺りで買うこともあるかな~。有田で器を買うのは、観光客ぐらいですよ。だから、土日と祝日しか開いてない店が多いですね」
ということでした。

e0071319_2061415.jpgそれから、長崎県波佐見町へ車を走らせ(といっても隣町です)、中心部のやきもの公園に隣接する「陶芸の館」を訪れました。

そこで手に入れた、波佐見焼2点です。

何故か、四寸五分の小鉢になってしまいました(笑。
嫁女の話では、鍋の取り皿やサラダボウルでも使えそうでいい、ということで・・・・。

e0071319_2063721.jpg左側の小鉢の見込みにある、スライムみたいなマークを見ながら、(愛媛の)砥部の皿にも似たようなのがあったね~と話していると、店の方?らしき年配のオジサンが、よく砥部焼に似ていると言われる人がいますが、元は波佐見や有田の職人が砥部に行って指導したんですよ、そして砥部は砥部で唐草をアレンジしてるんです、と熱く語りかけてこられ・・・・(笑。

その辺りの経緯・歴史は砥部で聞いており、砥部焼では窯ごとに見込みのマークが違っていたので、波佐見焼はどうなんだろうね?と話していたことなどを説明し、誤解を解いて頂き・・・・(笑。
職人さん上がりの方のようにも感じましたが、波佐見焼に関わる人には聞き流せないこと、また歴史は今も生きていることが、よく解った出来事でした。

帰って砥部の唐草皿と見比べると、波佐見は波佐見、砥部は砥部の唐草模様 でした。

ブログ「木のこと。緑のことば。」をされている建築設計家の小久保さんが以前書かれていた、
「総桧は、神社仏閣にはいいけれど、日常住む家ではきつい感じで疲れる気がする、日常の家に杉や松が使われてきたのには理由がある」
という意味の文章が印象に残っていて、器でも、非日常を演出するにはいいけれど、
日常生活では使いづらいもの、色んな意味で疲れるものって、やっぱりあるように思いますね。
いいなと感じられて疲れないものが、使いやすくて気持ちが良いので、ついついそればっかり使ってしまったりします(笑。

門司の備前焼窯元・陶房郷原さんの作品や、今回の唐津・隆太窯、有田・道雪窯の作品、また波佐見や砥部の伝統的な磁器が、
ケレンミがなくて素直に手と目の中に収まり、私的には疲れなくて好きですね。


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by syotikure | 2013-01-19 21:54 | 磁器 | Trackback | Comments(0)

蛸唐草の魅力 ~ 道雪窯の作品 ~


そして、道雪窯で手に入れた蛸唐草3品です。

左から、私のお気に入り・蕎麦猪口とぐい呑み、私と嫁女のお気に入り・五寸皿(対)です。
蕎麦猪口の模様はちょっと変わっていて、窯元のご主人のお話では「蛸唐草の簡素型」になるようですが(笑、これはこれでいい感じです。
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やっぱり・・・・いいな・・・・としか言いようがないです(笑。
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蛸唐草が、高台の中までしっかりと・・・・。
周りの意匠も気に入ってます。
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余談ですが、どうも器の好みって、絵画等の好みとも関係しているように感じます。
写実的な絵も好きなんですが、画家が自然の光を感じたまま描いた印象派の絵に、好きなものが多いです。

以前、宮崎のある町で開催された陶器市で、売り手のおじさんが、
「でも宮崎って、織部が全然売れないんだよね、なんでだろ?」
と仲間の人に嘆いていたのを、耳にしたことがあり・・・・(笑。
器の好みって、どうやら地域性や県民性とも関係ありそうです(笑。


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by syotikure | 2013-01-18 21:38 | 磁器 | Trackback | Comments(0)

連休の旅-3 ~ 有田・道雪窯訪問 ~


唐津の隆太窯を出た後は、そのまま南下して一路伊万里へ・・・・。
有田は陶器市で行ったことがあるんですが、伊万里は訪れたことが無く、一度伊万里湾を見ておきたかったのでした。

こちらは、伊万里湾に浮かぶ越木島。
いわゆる「伊万里焼」出荷の最盛期、どの辺りに船を着けていたのかは判りませんでしたが、
この島と遠くの山並みの景色は、当時とさほど変わってないような気もしました。
前日観た、伊藤若冲の水墨画の影響、かもしれません(笑。
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e0071319_21284698.jpg伊万里を後にして向かった先は、有田の道雪窯。

有田陶器市で、こちらの 蛸唐草の蕎麦猪口 を手に入れて以来、一度は訪れてみたいと思っていたのでした。

近々百貨店で展示会があるということで、それに向けたご準備でお忙しいところをお邪魔した感じでしたが、快く招き入れて下さりお話もお伺いすることが出来ました。

展示場とかじゃなくて、ただの在庫置場ですよ、とご主人が笑いながら仰られ・・・・。

手前と奥の丼では高台の高さが違い、「奥の丼で、年越し蕎麦を食べると美味いですよ~」とご主人が仰られていましたが、
ほんと、こんな丼で蕎麦が食べられる身分になりたいものだ、と・・・・(笑。
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こちらの大皿に至っては、ただただ見惚れるばかり・・・・。
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蛸唐草の魅力は、磁器の白と呉須の鮮やかな紺のコントラスト、綺麗な線のカーブ、余白がどう気持ち良く埋めてあるか、のような気がします。

普通の唐草の場合、呉須の線の勢いと、余白とのバランスの妙、が見所のような感じがしますが、
ここまで余白が埋められているのに、見ていて息苦しさや重さ、暑苦しさを感じないのは、
呉須(の紺色)のなせる技なのか、何百年も人々の感性・美意識の「篩い」にかけられ生き残った伝統的意匠・様式の力なのか・・・・。
決まった形・様式ですが、私的には躍動感もあると思いますし、一方で作家さんの「力み」とか、どや顔的なもの?(笑 を感じさせないというか・・・・。

ま、様式・形だからいいのであって、リアル過ぎると、多分食器としては・・・・(笑。
リアルなペイズリー柄とか、ミトコンドリア柄?で埋め尽くされた皿など、あんまり見たことないですもんね(笑。


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by syotikure | 2013-01-17 22:39 | 磁器 | Trackback | Comments(0)

愛媛の旅-7 ~ 砥部焼 ~


「伊丹十三記念館」を出てR33をそのまま南下し、途中で昼食を済ませて向かった先は、松山市砥部町・・・・。
目的は、個人的にはこの愛媛旅行の眼目と言っていい(笑、砥部焼です。

こちらは、砥部焼の代表的な付絵・唐草です。
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e0071319_20355315.jpgよく見ると、道路の白線も唐草でした(笑。



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More 砥部焼の魅力・・・・そして、お土産(笑 (続く)
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by syotikure | 2012-08-26 23:20 | 磁器 | Trackback | Comments(2)

そして恒例・・・・


今回の旅のお土産です(笑。

e0071319_20472973.jpg貞山窯というところの、染付鈴花蕎麦ちょこです。

たまたまこの器をネット上で見かけ、一度現物を見てみたいな~と思ったのが、有田陶器市へ行く気になったきっかけの一つでした。

思っていたより小振りでしたが、適当に淡い呉須の鈴花がよかったです。

e0071319_20492054.jpg同じく染付鈴花六寸深皿。

こちらは嫁女のお気に入り。
皿の付け絵でも、鈴花はなかなかいい感じです。

結婚した時に嫁女が百均で買ってきた、これと同じようなサイズの皿を未だにず~っと使っておりまして(笑、そろそろどうにかしようということで・・・・。

e0071319_2050338.jpg染付六寸五分深皿。

こちらは、十四代中里太郎衛門の常設展示をやっていたお店の、屋外テント下ワゴンの中から、嫁女が文字どおり掘り出してきたものです(笑。
手描きの付け絵の色具合を、かなり念入りに吟味しておりました・・・・(笑。

e0071319_20503815.jpg青白磁六寸平皿。

五区楽商店街のお店で見つけたものです。

こちらも、嫁女がコンビニか何かでもらってきた、同じようなサイズの平皿(アニメ柄)をず~っと使っておりまして、そろそろ・・・・と(笑。

e0071319_20512552.jpg貞山窯の六寸平皿2種。

こちらは、サイズだけ合わせて柄は各自の好みで・・・・。
向かって左が嫁女の好みで、赤のラインがいいアクセントになっています。
右は、染付唐草のシンプルさが気に入りました。

有田陶器市をひととおり回って感じたのは、五寸や七、八寸皿は数多く見かけるのに、意外なほど六寸皿が少なかったことで・・・・・。
我が家では、メインのおかずを盛り付けたり(ドレッシングが混じるので、生野菜は大体別鉢に盛ります)、トーストを乗せたりするのに、この六寸ぐらいの皿がちょうど使い勝手がよく・・・・。
主流の規格らしい五寸皿や七寸皿は、ちょっと帯に短し襷に長し、かなと・・・・。
百均皿やもらい物のアニメ皿に馴れたこちらの方が、「規格外」なのかもしれませんが・・・・(笑。


陶芸・焼きもの
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by syotikure | 2010-05-08 21:04 | 磁器 | Trackback | Comments(2)

有田陶器市-5  ~ 磁器の魅力 ~ 


今回は、印象に残った磁器をご紹介・・・・。

水を張った青磁皿に、カーネーションと、錦鯉の親子のミニチュアが・・・・。
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清涼感と気品漂う、青白磁皿。
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色とりどりの風鈴各種。
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こちらは、古伊万里カップ酒。
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陶器市に行く前にちょっとネットで齧ったところ、有田焼は古伊万里様式と柿右衛門様式、鍋島藩窯様式の三つに分けられるそうで、
「これ、ホントに古伊万里ぃ?!」
などと口走らずに済んでよかったなぁ、と思っております・・・・(笑。


旅行・温泉
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by syotikure | 2010-05-08 00:20 | 磁器 | Trackback | Comments(0)

有田陶器市-4  ~ トンバイベイ通り ~


独特の、素材感溢れる光景です。
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e0071319_19432714.jpg江戸期に築かれたという、トンバイベイ(塀)の一部です。

トンバイとは、登り窯を作る時に使う耐火レンガのことで、中国語が語源のようです。
登り窯を解体した際に出たレンガや、トチン(土台とくっ付かないよう、焼きものの下に敷くもの)などの使わなくなった窯道具を、赤土と共に塗り固めて塀にしたそうです。
今でいうなら、リサイクルの発想ですね。

e0071319_1944179.jpgこちらの塀は、比較的原型を残しているものが多かったですが、薪の灰や釉薬が降ったり、高熱で融けたトンバイが、独特の景色を作っていました・・・・。



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by syotikure | 2010-05-06 20:03 | 磁器 | Trackback | Comments(4)

有田陶器市-3 ~ 五区楽商店街と皿山通り ~


通りを歩いていて、澄んだ音色に思わず振り返ったのが、この「碗琴」コンサート。
若い女性お二人が、「ふるさと」や「千の風になって」「涙そうそう」などを磁器で奏で、
暑いぐらいの陽気の下、賑わう市の通りに、涼風を運んでいました・・・・。
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e0071319_20412288.jpg湧き出る水の中、生きた金魚が泳ぎ回り・・・・。

e0071319_20415481.jpg山形県の蔵王から出店されていた、玉コンニャクの煮しめ。
藤沢周平著「用心棒日月抄」シリーズ「孤剣」の中にも出てくる、郷土の味です。
一串に三つで百円で、プリプリした食感、出汁が効きつつあっさり目のしょうゆ味がなかなかでした。

e0071319_22281892.jpg通りをくぐって流れる川を、橋の上からふと見おろすと、所々に白いものが見え・・・・。
全て、皿や茶碗のようでした・・・・。

e0071319_2043296.jpg人混みの中では気付きませんでしたが、ちょっと余裕が出来てみると、古い焼きものの街の雰囲気が、そこかしこに残っているのが見えてきました・・・・。



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by syotikure | 2010-05-05 21:02 | 磁器 | Trackback | Comments(0)

有田陶器市-2  ~ 畏るべし、恐るべし ~


e0071319_2105154.jpg各店を覗きながらブラブラ歩いているうち、呉須(紺色の釉薬)の鮮やかさに目を惹かれ立ち止まったのが、こちらの道雪窯。

染付の見事さに感心していると、こちらのご主人が話かけてこられ・・・・。
色々お話をお伺いする中で、発色のムラやほんの小さな瑕疵も許さない、作品に対する厳しさを感じました。

そして手に入れたのが、こちらの染付蛸唐草の蕎麦ちょこです。
呉須で描かれた線が僅かにへこみ、指先にも繊細さが伝わってきます。
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ご主人とお話しているうち、この陶器市では、約4kmの通りの両側(往復8km!) に、約550軒の出店が並んでいる、ということを初めて知り・・・・(笑。
陶器市のマップを見たところ、有田駅前から出発してこちらのお店が丁度全道程(往復距離)の3分の1程の位置にあたり、
この時点で既にお昼の1時過ぎ、4時間を費やしていました・・・・(笑。
心身共に充実していないと、焼きものと人で溢れるこの陶器市には、到底太刀打出来るものではない、と実感・・・・(笑。

リュックサックを背負ったり、キャスター付きのバッグを引いた人々を多く目にするのも、意味が解ってきました・・・・(笑。
荷物(磁器)の重さがボディブローのように後々効いてきて、集中力や根気を奪い去り、
絶好の出物を見逃しかねないから、この陶器市スタイルになったものかと・・・・(笑。

たまたま耳に入った通りがかりの人の話では、昔はまだまだ出店も人出も多く、離合するのに苦労していた、ということでした・・・・(笑。

More 侮るべからず、有田陶器市・・・・!(笑
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by syotikure | 2010-05-04 21:50 | 磁器 | Trackback | Comments(2)

有田陶器市-1 ~ 有田駅前やきもの散歩道 ~

このGW、夫婦で佐賀の有田陶器市に行ってきました。
陶器と較べ、今まであまり磁器には興味がなかったのですが、これといって特に行くアテも無く(笑、
また同じ佐賀県の鳥栖アウトレットに行きたがっている者も若干1名いた為、とりあえずはどんなものか試しに行ってみることに・・・・。

都城を朝の4時に出て、幸い渋滞に巻き込まれることもなく、有田焼卸団地の駐車場に到着したのが8時過ぎでした。

e0071319_22403375.jpgシャトルバスに乗って9時過ぎに有田駅前へ着いた時には、既に結構な人出で・・・・。

e0071319_2241763.jpg一本横筋に入ったところでも、ご覧のような賑わい・・・・。

この筋の出店で、うちの嫁女は何故か、志野の抹茶茶碗を手に入れていました(笑。
なんでも、練習用の抹茶茶碗が前から欲しくて安かった(千円)から、ということで・・・・。

e0071319_2242132.jpg面白かったのが、畑違いのお店の店先にも、焼きものが並んでいたことで・・・・。
ちなみにこちらは、肉屋さんの店先。

e0071319_22431752.jpg店の人が商いされている所もあれば、陶器市の期間中だけ窯元さんや陶器屋さんにテナントとして貸している所もあるようでした。

有田駅前の出店で早速手に入れた、康創窯の染付フリーカップ2種。
向かって左側の渦紋が嫁女用、右側の蛸唐草(たこからくさ)が私用です。
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手描きのわりにかなりお手頃なお値段で、ひととおり回ってから判断した方がいいのか迷いましたが、
今までの経験上「焼きものは一期一会」と思い・・・・。

いい天気の下、磁器の白さが一際輝いてい見えました。


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by syotikure | 2010-05-03 22:47 | 磁器 | Trackback(1) | Comments(0)