唐津からの帰り道、ちょっと遠回りにはなりましたが、福岡県うきは市の民陶・一の瀬焼に立ち寄りました。
以前、青い塩釉が特徴的な丸田窯というところで、粉引のぐい呑みを手に入れたことがあり、
まだ訪れていない他の窯元も覗いてみたくなったのでした・・・・。
6軒ある窯元のうち、明窯というところに寄ってみました。
展示場に入り端から見ていくと、白い藁釉の下半分に飴釉が流れた湯呑みや、
白い下地の上に赤茶色の刷毛目が入った湯呑みなどが珍しく・・・・。
焼きものの成り立ちについてお尋ねすると、始めは寡黙だったご主人も、徐々に口を開かれるようになり・・・・。
そのうちに、かなりフランクなお人柄ということが判り・・・・(笑。
この間焼いたものの中に、自然釉のかかったいい焼き締めがあります、と一度外に出られ持ってこられたのが、この湯呑み。
ざっくりと面取りした小石混じりの焼き締め肌に、緑釉が荒々しく流れていて、口縁部の白釉には焦げた小石が見え隠れし・・・・。
白釉がかけられた見込みの中にも、降りかかった灰釉が溶けています。
中に土が見えるのを嫌がるお客さんが多くてですね・・・・と仰っていましたが、この湯呑みについては、白釉があった方が緑釉も映えるように思いました。
高台回りもしっかり焼けています。
まだペーパーをかけてなかったので、かけてから使ってくださいね、ということでしたので、帰ってから唇が当たるところや指が引っかかるところなどに、最小限度ペーパーをかけ・・・・(笑。
釉薬の流れ、ざっくりとした肌触り、厚めの陶土の重さを感じつつ、お茶を飲んでおります・・・・。